ワッカ原生花園〜龍宮街道〜
 オホーツク海とサロマ湖を隔てる砂州。300種以上の海浜植物の一大群生地。タイヤに付着した雑草の種が本来の植物植生環境を壊すことのないようにワッカネイチャーセンターから先は一般の車両は通行禁止。園内には遊歩道が整備されていて、サイクリングを楽しむことができる。6月から8月までが花の最盛期。




ミヤコグサ(都草)
マメ科・6〜9月

多年草の花で、草は地を這うか斜めに立ち上がり、草丈は5〜10p。
貝原益軒著の「大和本草」に「京都の大仏の前、耳塚のあたりに多し」とされたことから都に多い花としてその名前がついた。
葉も茎もほとんど無毛であることが、ヨーロッパからの帰化植物である西洋ミヤコグサと見分けるポイント。



エゾゼンテイカ(蝦夷禅庭花)
ユリ科
6〜7月

エゾカンゾウ(蝦夷萓草)とも言う。6〜7月に咲く多年草で、朝開いた花は夕方にはしぼんでしまう一日花。
アイヌ語でkakukoku-nonno(カッコウ-花)などと呼び、カッコウが鳴くころにエゾカンゾウの花が咲き、川に鱒がのぼり始めると伝えられている。



エゾスカシユリ(蝦夷透百合)
ユリ科・6〜7月

高さ20〜90cmで茎は比較的太く直立し、花は茎の先端に1〜数個上向きにつく.。
名前の由来は花びらの間に隙間が開いていて上から見ると下が透けて見えることから。



ハマナス(浜茄子・浜梨)
バラ科・6〜10月
50から150cmの低木で、その実にはビタミンC が豊富に含まれており、ジャムなどに加工されている。ハマナスと言う名前の由来は、実が梨の味に似ているので「ハマナシ」だったのが訛って「ハマナス」になった、実の形が茄子に似ていた、など様々あるが、どちらにしろハマナスの実の様子から付けられた名前であることは間違いないようだ。アイヌの人たちも、はまなすの実を指してmawとよび、大切な食料源だったその名前は馬追(maw-o-i=ハマナスの実-群生する-所))など、今も地名に残されている。




ナナカマド(七竈)
バラ科

落葉高木。
木は燃えにくく、7回かまどに入れても燃え残ることからその名がついた。7月に白い花を咲かせて秋に紅葉し、赤い実をつける。
アイヌの人たちは冬猟で暖をとるとき雪の上で焚き火をすると火が消えるのでナナカマドを敷き詰めたという。また、木の持つ臭気に魔をよける力を感じ、魔よけの木として用いていた。




エゾノヨロイグサ(蝦夷鎧草)
セリ科・6〜7月

高さは1〜2mにもなる。
エゾニュウやエゾシシウドと良く似ているが、エゾニュウより茎がやや細く紫色を帯び、エゾシシウドより葉にしわがないことで区別できる。
その根は鎮痛、鎮痛作用があり、漢方などに用いられる。






エゾノヨロイグサ(蝦夷鎧草)
同上