2003.1.12


 アイヌ料理店
 

中野駅から徒歩12分、薬師あいロードにあるアイヌ料理店’レラチセ’をご紹介します。
“レラチセ”とはアイヌ語で“風の家”と言う意味で、アイヌ文化がレラ(風)に乗って
大きく広がっていくようにとの願いが込められています。
北海道ではおなじみの料理や、まったく初めて見るというものまで、
さまざまな食材を用いた料理を楽しむことができます。

レラチセの入り口です。
入ってすぐ右でムックリ(口琴)などのアイヌの民芸品を販売しています。
ムックリの鳴らし方を伺ったら店のお兄さんが’Myムックリ’で、実演してくださいました。東大の常呂遺跡店などのときに録音されたものを聞いたことがありましたが生の弦の響きに圧倒されました。
お店を切り盛りしているのは関東在住のアイヌ民族グループ“レラの会”の方々です。
右は’ムニニイモ’。北海道でおなじみ’いも団子’を発酵させたもの。下の写真のように吊るして保存するそうです。
右下の小鉢に入っているのは鮭の背ワタの塩漬け’メフン’。北海道でも良く見かけます。アイヌ料理だったのだなあ。お汁は具沢山の’オハウ’。透明なお汁は野菜や鮭のだしがたっぷり出ていてとても良いお味です。
えりもの地ビール’カムイ’。ラベルはアイヌ語で’集落の神様(kotan-kor-kamuy)’と呼ばれるシマフクロウ。このお店にいったのが3ヶ月ほど前で記憶はだいぶ怪しくなっているのですが、、すっきりしていて飲みやすいビールだったと思います。なにしろ見た目がかっこいいです。
その下はアイヌ語で’yuk’、鹿の肉のステーキです。鹿はアイヌの陸の主食だったそうで、真の主食はもちろん’鮭’です。その重要さから’神様の魚(kamuy-cep)’と呼ばれました。ところがこの日は他の目新しい素材に惹かれてしまい’カムイチェプ’料理はメフンくらいしか食せませんでした。次は真っ先にいただこうと思います。
私的には今回のメインディッシュ行者にんにく(左下)の登場です。今回は豚肉で巻いて焼いた物を頼みました。行者にんにくは滋養強壮に大変効果があり、動脈硬化・脳梗塞予防効果や、抗菌作用も備えています。なるほどと思うほど強い香りで、本当ににんにくのような感じです。
常呂町百年忌年塔の管理人、高山さんから山で採ってきた行者にんにくをいただいたことがあり、すごく手に入りにくい物と思っていたのですが、私の友人はスーパーで普通に売っていると言っていました。インターネットで検索してみたら栽培して通販で売っているところもあるようです。
’レラチセ’は国連の定めた「国際先住民年」(1993)を契機に、全国の人々からの募金を元に設立され、1994年早稲田にオープンし、2000年に現在の中野区新井に新装オープンしました。
アイヌ語勉強会(毎月第二土曜日)や「エスニックライブ」を開催したり、歌、踊り、工芸、料理などのワークショップなど文化継承・啓発活動の場としても利用されています。




☆営業時間☆
昼:11:30〜14:30
夜:18:00から24:00
<ラストオーダー23時>
毎週月曜定休
(8の付く日が月曜の場合翌火曜日)

★お問い合わせ★
〒165-0026 東京都中野区新井1-37-12
TEl & FAX 03-3387-2252


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